※このエントリはPerl入学式 Advent Calendarの13日目のエントリとして、滑り込むように執筆したものです。
私とPerl入学式の関わり
わいとんです。
実は私、第1回東京開催のころから散発的にPerl入学式のサポーターをやってきました。もう3年以上の関わりになるので、サポーターの中では最古参の部類に入るでしょう。
さて、今回はWindows10でPerlの開発環境を整える話をしたいと思います。
WindowsはPerlの開発に向いていないのではないかという話
Perl入学式の講義では、Windows向けの開発環境としてVirtualBoxにUbuntu Linuxをインストールする方法をレクチャーしています。
というのも、基本的にはWindowsでPerlのプログラミングを行うことはやや困難であるとか、あるいはWindowsでPerlを書いている人がサポーターを始め、さほど見受けられないので、サポートを受けにくい状況にある、などという理由が横たわっているためです。
当たり前を疑ってみる
では、本当にWindowsでPerlアプリケーションの開発を行うことは困難なのでしょうか?
あるコンテキストにおいてはこれはYesなのかもしれません。
例えば(Perl入学式の講義レベルから見ると相当高度な話となるのですが)MySQLを使った開発をすべてWindows上で行う場合は、もしかするとLinuxでは考えられない苦労が待っているのかもしれません(ただし、私は試したことがないので、これは間違いかもしれません)。
しかし、Perl入学式のカリキュラムの範囲であれば、私見ですがWindowsでも困ることはないだろうと思います。
WindowsでPerlの開発環境を構築したい向きには、もしかすると役に立つかもしれないので、私なりの環境構築法を紹介します。
Windowsにもパッケージマネージャがある!
個人的に、もっと有効活用されてもよいのにと思うプロダクトに、chocolateyというパッケージマネージャがあります。そう、yumやaptのように、ほしいプログラムパッケージ名を教えると、あとは全自動でインストールまでやってくれる便利なやつです。
chocolateyのインストール
まず、Windowsのスタートボタンを右クリックし、 Windows PowerShell(管理者)を選択します(この時、管理者権限を求められますので、「はい」を選びます)。
すると、PowerShellターミナルが開きますので、chocolateyのインストールガイダンスに従って、以下のコマンドをPowerShellターミナルに貼り付けて実行します(長いので折り返して見えるかもしれませんが、一行です)。
1 | Set-ExecutionPolicy Bypass -Scope Process -Force; iex ((New-Object System.Net.WebClient).DownloadString('https://chocolatey.org/install.ps1')) |
これでchocolateyのインストールが完了しました。
chocolateyは、Windows管理者にchocoコマンドを提供してくれます。うまくインストールできているか、試しにchocoコマンドを使って、以下のようにパッケージを検索してみましょう。
1 | choco search perl |
chocoateyのインストールに成功している場合、以下のようにパッケージがズラッと表示されます。
Perlを使えるようにする
さて、無事にchocolateyのインストールができたら、今度はPerlを使えるようにしたいところです。
Windows向けのPerlにはいくつか種類がありますが、比較的はまりどころが少ないと感じているStrawberry Perlを、chocolateyを使ってインストールしていきます。
先ほどの choco search の結果を見ると、パッケージ一覧の最初に
1 | StrawberryPerl 5.26.1.1 [Approved] |
と書いてあります。もう見たままなのですが、一番左側にはパッケージ名が、その次にはそのバージョンが表示されていまして、つまり以下のようにchocoを実行してやるだけで、Strawberry Perlの5.26.1.1がインストールされるというわけです。
1 | choco install StrawberryPerl |
非常に簡単ですね。途中でインストールの可否を問われますので、「Y」を選択してあげればOKです。
VSCodeをインストールする
VSCodeとはVisual Studio Codeの略称です。エディタですので、宗教上の理由によりほかのエディタでなければいけない、という方はここはスキップしてかまいません。
VSCodeは、MicrosoftがOSSとして開発しているエディタです。atomなどにも似ていると思います。
そんなVSCodeもchocolateyで検索・インストールすることができます。
1 | choco install VisualStudioCode |
たったこれだけです。
第2回の課題を一つ、Windowsで実際にやってみる
chocolateyを使って、いとも簡単にPerlの開発環境を整えることができました。
では、実際にこの開発環境をつかって課題をこなしてみます。
まとめ
- WindowsでもStrawberry Perlを使うと、Perl入学式のカリキュラムを乗り切ることができるかもしれません。
- Windowsのパッケージマネージャchocolateyを使うと、開発環境の構築が意外と簡単でした。